- アメリカに来るも来ないもあなた次第
- 来たい人がいたら応援したい
- 日本人が増えたら、風が吹けば桶屋が儲かるレベルで得する
- (日本人向けのお店やサービスが増えるかもしれないから)
て感じ。この記事を書いた理由も「年末で暇だったから」。
「ソフトウェアエンジニアならもっと気軽にアメリカ移住を考えたほうがいいよ」
やっぱりアメリカの方が待遇がずっとよくて、物価差を考慮に入れてもやっぱり全然違うと思う。やや大げさかもしれないけど、日本のプロ野球と大リーグみたいな違いがあるように思うんだけど。
外資系企業の東京勤務 → シリコンバレー勤務、なら、ボーナスやRSU込みで、日本でもらってた全額の1.5倍もらえると思っていいと思う。2倍いくかも。もちろん円→ドル為替状況やポジションによりますが。東京の日本企業で高めにもらってるソフトウェアエンジニアなら、シリコンバレーで働けば3倍以上いけるかもしれない。赤い彗星。高い人はより高く。あ、もちろん人によりますよ。
ということで、いくらシリコンバレーの物価が高かろうが、金銭的に問題ないことがわかったところで、そこには、ビザの壁が立ちはだかる。
(医療費とか子どもの学費とか、金銭的なアメリカの悪いところならいくらでも考えることができると思うんですけど、不安なら行かなければいいんです。まぁ、良い会社入ればなんも問題ないですけどね)
アメリカで働くには、なんと就労ビザってのが必要なんです。大雑把に言うとこんな感じ。OビザやL-1Aビザなどもありますが、それがもらえる人はこんなの読む必要ない。
- L-1Bビザ
- 赴任で使われるのが一般的
- もらえるまで1年間その会社のアメリカ国外オフィスで働く必要あり
- 転職できない
- E-2ビザ
- 起業時に使う
- か、日系企業の重要人物としてもらう(つまり手練れしか使えないと思っていい)
- いつでももらえる。転職直後でも平気。
- 転職できなくもない
- H-1Bビザ
- 毎年4月から申請開始、10月から働ける
- いまのところ抽選になってて、当選確率30%程度
- 転職できる
で、その就労ビザ、ここ10年の日本人向け発行数推移ですが(https://travel.state.gov/content/visas/en/law-and-policy/statistics.htmlより)
ひと目でわかるように、H-1Bビザ発行数が減ってます(H Classなので、H-2やH-4、更新や再取得も入ってると思いますが、まぁ、この減りっぷりなら新規H-1Bも同じように減ってるでしょう)。日本の労働人口が減っているから、とか、インドの会社が超大量に申請しているので日本人の当選率が減ってるから、など仮説を立てることができますが、それはそれとして。この推移から推定できることは、6、7年でH-1Bビザに当選する人はいなくなるってことです!
こんな厳しい状況でH-1Bビザを手に入れるには、どうすればいいかって?
ホントどうすればいいんですかね...
博打好きならH-1Bビザでいいんですが、そうでないならばH-1Bビザはなかったことにしたほうがいいかもしれません。となると次のような手段が考えられるかと。
- E-2ビザで起業する! → こんなの読んでる場合じゃないよ!
- 日系企業でE-2ビザを狙う → あなた手練れ?
- 日系企業でL-1Bビザ使って赴任する → まず間違いなくアメリカで転職できないけど、いい?
- 外資系企業でL-1Bビザ使って転籍する → おそらくいちばん無難。日本Googleとか。
(追記: 「転職できる」ってのは重要なポイントで。レイオフされるんです。あ、オレは凄いソフトウェアエンジニアだからレイオフされないぜ、とか思ってますか。個人の能力は一切関係ないです。チームごと、部門ごと、オフィスごと切られるから。実際わたしもレイオフされました :) え、じゃあ外資系もあぶないんじゃない? てなりますけど、外資系はアメリカに転籍後、グリーンカードやH-1Bビザ申請をいきなりサポートしてくれる確率が高いんで、日系に比べれば全然安全なわけです。で、H-1Bビザの場合、レイオフ後転職できればビザの転送が可能。E-2ビザも会社の条件が会えば転送可能。L-1Bビザの場合、... えーと、どうしましょうね)
面接に受かる自信がない... なんて方は、学生にもどるって方法があります。技術を学習して実力アップできるし、英語も学べるし、修了後OPTという就労許可がもらえるので、なんとH-1Bビザなどなくても働ける! ソフトウェアエンジニアリングなら、その期間も3年間!
バラ色の未来ですね
そこで、このグラフ
http://www.iie.org/Research-and-Publications/Open-Doors/Data/International-Students/By-Academic-Level-and-Place-of-Origin からプロットした、アメリカの大学に留学してる日本人学生数推移です。
大学院への留学(Grad)、減少が止まらないです。この傾き、H-1Bビザ同様、あと何年で大学院留学生いなくなるんですかね...
でも、Gradに引きずられてOPTも同様に減少すると思いきや、ある程度がんばってます。グラフで上昇中のNon-degreeが、Gradの減少分を引き止めてるんでしょうか。たぶんUniversity Extensionじゃないかと思いますが、バークレー大学Extensionとかの、社会人など対象の大学での授業ですね。
てことで、University Extensionに入ってOPTを狙うのが無難ということになります。
が、University ExtensionだとOPT STEM Extension(3年間)がもらえないのではないかという情報も。つまり、1年間のOPTでシリコンバレー企業に入社して、そのあとH-1Bビザを申請、30%の確率で当選すれば、そのままシリコンバレーに滞在できる、そうでなければ...
そこをセキュアにするには、大学院。OPT STEM Extensionに加えて、当然オファーの金額も上がります。
問題は、学費。
Master of Science in Computer Science: 1年間コースで600万円
とかみたいですね。うーん。シリコンバレーで働いてたら、投資と思えばなんてことはない金額(たぶん)ですが、悩んでる間に、さらに値段上がりますよ。日本とアメリカでインフレ率が違うので。たとえば最低賃金の推移。
- 東京 2014年 869円 → 2016年 932円 7.3%上昇
- サンフランシスコ 2014年 $10.74 → 2016年 $13.00 21%上昇!
http://youkoseki.tumblr.com/post/115454585310/
日本では年収1000万円がいつまでも一つのハードルのように語られるが、1994年の年収1000万円と同じ価値は、2014年の日本では1015万円とほぼ変わらないのに対し、2014年の米国では1600万円が必要になる。これで円安が進行したりすると...
というわけで、気軽にアメリカ移住を考えたらいいと思います!